ポイントプログラムと還元率 比較　

クレジットカードのポイントには100円の利用で1ポイント付与される物から1,000円利用で1ポイント、さらに10,000円利用で1ポイントの付与などカード会社により色々です。
しかし、各カード会社による還元率の違いはあるものの、どの様な付与の仕方であっても還元率的には、さほど大きな差は生じません。
例えば、100円＝1ポイントを付与される会社のクレジットカードで100万円利用した場合、通常10,000ポイント獲得できます。
この貯まったポイントをクーポン等に交換する際、交換レートが10,000ポイント＝5,000円分のクーポンだった場合、還元率は0.5％という事になります。
また、10,000円＝1ポイントが付与される会社のクレジットカードで100万円利用した場合だと、通常100ポイントの獲得になります。
こちらも貯まったポイントをクーポン等に交換する際の交換レートが100ポイント＝5,000円分のクーポンだとした場合、還元率は同じ0.5％という事になります。

しかし、今回問題として採り上げたいのは、100円＝1ポイント、1,000円＝1ポイント、10,000円＝1ポイント付与の差は、皆さんがポイントを貯めていくうえでどの様な影響を及ぼすのかという点です。
殆どのクレジットカード会社のポイント付与方法は、1ヶ月利用の締め分に対して獲得ポイントが付与されます。
もし、1ヶ月の利用額が10万円だと、100円＝1ポイント付与の場合で1,000ポイント、1,000円＝1ポイント付与で100ポイント、10,000円＝1ポイント付与が10ポイントで、きっちり利用分に対して満額付与されます。
しかし、実際は少々の端数が出てしまうのが当たり前です。
例えば、1ヶ月の利用額が89,900円で9,900円の端数が出た場合、100円＝1ポイント付与だと899ポイント、1,000円＝1ポイント付与では89ポイント、10,000円＝1ポイント付与は8ポイントがそれぞれ獲得できます。
上記のように10,000円＝1ポイント付与の場合は8ポイントのみになってしまうのに対して、100円＝1ポイント付与だと899ポイントで端数の9,900円分の99ポイントも獲得でき、請求時の付与分にもきっちり付与されます。
極端な話、毎月の利用額が1年間、89,900円になってしまったと仮定した場合、1年間の総利用額の1,078,800円へのポイント付与は、100円＝1ポイント付与だと899ポイント×12ヶ月分＝10,788ポイント、1,000円＝1ポイント付与では89ポイント×12ヶ月分＝1,068ポイント、10,000円＝1ポイント付与は8ポイント×12ヶ月分＝96ポイントがそれぞれ獲得できる事になります。
しかし、上記で貯まったポイントを5,000円分のクーポンに、0.5％の還元率で交換可能なのは、100円＝1ポイント付与の場合と1,000円＝1ポイント付与の場合のみになってしまいます。
10,000円＝1ポイントの付与方法だと、さらに40,000円の利用をしないと交換できない事になります。これに伴い還元率も下がる事になります。

また違う視点からみた場合、同じ様に1年間、毎月利用分の端数が9,900円ずつ出たと仮定すると、100円＝1ポイント付与の場合だと99ポイント×12ヶ月＝1,188ポイント獲得できるのに対して、10,000円＝1ポイントの付与方法だと、9,900円に対してはポイントが付与されない為、118,800円分のポイントを損失してしまう事になります！
1ヶ月に数十万円、数百万円も利用する方ならともかく、1万円、2万円の方には仮にポイントの有効期限が無期限であっても相当大きな問題です。
また、1,000円＝1ポイント付与のクレジットカードだと、9,000円分に対しての9ポイントがもらえるので、1年間で9ポイント×12ヶ月＝108ポイントが付与されます。損失するのは900円×12ヶ月分の10,800円分の10ポイント程度なので10,000円＝1ポイント付与のクレジットカードと比べてあまり大きな問題ではありません。

今現在、10,000円＝1ポイント付与のクレジットカードは、ダイナースクラブカード(現在は、100円＝1ポイントの付与)が2012年7月15日に廃止して以降、私が知る限り存在しません。
しかし、ポイントの付与方法でこれ程大きい差が生じるという事を頭に入れてカード会社選択をして下さい。

また、クレジットカードの中には支払い方法にかかわらず、カード提示のみでもポイントが付与されるポイントカードも一緒に搭載された物やクレジット払いする事でクレジットカード会社側のポイント・マイルと提携会社側のポイントが一緒にもらえ、ポイント・マイルの二重取りができてしまう優れもののクレジットカードも実在します！

ボーナスポイントなども年間利用額によって翌年度のポイントがアップする物や一定の利用額に達っした時点からアップするものなど、各社独自のシステムを採用しています。

さらに、カード会社の中には通常の会社が採用する代金支払い時に一括してポイントが付与されるのとは異なり、「カード利用1件につき、1,000円ごとに1ポイント」の付与というシステムを独自で採用している会社もあります。
しかし、このシステムでは1回のカード利用で1,900円の買い物をしたとしても1ポイントしか付与されません。　大げさな話1,900円の買い物を10回したとしても、他社カードの1,000円＝1ポイント付与だと請求時に一括して19ポイントもらえるのに対して、10ポイントしかもらえなくなってしまいます。
1回のカード利用で百円台の端数が出ない様にしない限り、かなり還元率のダウンになります。

最後に、カード会社を選ぶのにカードブランドで選ばれる方、還元率で選ばれる方など色々だと思います。　もし、還元率で選ばれる方は必ず憶えておいてください！　還元率はカード会社により凄い差がある事を。
クレジットカードの中には、100円利用毎に1ポイントが付与され、貯まったポイントを1ポイント＝1円として利用できる為、還元率が常に1.0％になる優れもののカードも沢山あります！
高い年会費を支払って、必死になって貯めたポイントを、いざクーポン等に交換しようとカタログを見ると、還元率がたったの0.3％、0.4％程度でガックリなどという事にならないように気をつけたいものです。　マイルについても同じ事がいえます。
せっかくポイントを貯めるのだから、最低でも0.5％以上の還元率で交換したいですよね。

ポイント還元には興味ないとおっしゃる方もみえると思いますが、もしポイント・マイルによる還元をお考えの方は色々な事を視野にいれて考えてみて下さい。